リモートワークの求人でも、副業できるかどうかは求人の働き方ではなく、勤務先の副業規定や雇用契約で決まります。「リモートワークだから副業可」「在宅勤務だから副業禁止」とは限りません。求人票に明記がない場合は、就業規則や採用担当者への確認が必要です。
リモートワーク求人で副業できるかは会社ごとに異なる
副業の可否は、主に次の条件で判断されます。
- 会社の就業規則で副業が認められているか
- 副業をするために会社への申請や許可が必要か
- 競合他社での仕事が禁止されていないか
- 本業の勤務時間や業務に影響しないか
- 会社の機密情報や顧客情報を副業で使わないか
- 副業によって会社の信用を損なうおそれがないか
副業を認めている会社でも、事前申請制や、業種・勤務時間・収入の申告が必要な場合があります。求人票に「副業可」と書かれていても、無条件で自由にできるとは限りません。
求人票で確認する副業に関する表示
まずは求人情報に、次のような記載があるか確認します。
| 求人票の記載 | 読み取れる内容 | 追加で確認したいこと |
|---|---|---|
| 副業可・兼業可 | 一定の条件で認められる可能性がある | 申請や許可が必要か、禁止業種があるか |
| 副業原則可 | 基本的には認める方針と考えられる | 例外となる職種や条件があるか |
| 副業相談可 | 個別に判断される可能性がある | 採用前に自分の副業内容を伝えて確認する |
| 副業不可・兼業禁止 | 会社の規定上、原則としてできない | 例外や将来的な制度変更があるか |
| 記載なし | 可否は判断できない | 就業規則や採用担当者に確認する |
「副業可」と「副業相談可」は意味が異なります。「相談可」は、誰でも同じ条件で副業できるという意味ではなく、仕事内容や時間などを確認したうえで許可される場合があります。
応募前から入社後までに確認する手順
副業を続けたい場合は、次の順番で確認すると、入社後のトラブルを避けやすくなります。
- 求人票を確認する。「副業可」「兼業可」「副業相談可」などの表示と、対象となる雇用形態を確認します。
- 副業の内容を整理する。仕事内容、勤務時間、週の稼働時間、契約形態、取引先を説明できるようにします。
- 採用担当者へ質問する。応募前または面接時に、副業の申請方法や禁止される業種を確認します。
- 就業規則や雇用契約を確認する。許可制、届出制、競業避止、秘密保持、勤務時間の制限などを確認します。
- 必要な申請を行う。許可や届出が必要な場合は、会社が指定する方法で手続きをします。
面接で質問する場合は、「副業を予定しています」と伝えたうえで、「申請が必要か」「勤務時間や業種に制限があるか」「入社後に届け出ればよいか」を確認すると具体的です。
リモートワークでも副業が問題になる主なケース
勤務時間中に副業をする
在宅勤務では仕事場が自宅になるため、副業の作業をしていても外から分かりにくいことがあります。しかし、本業の勤務時間中に別の仕事をすることは、就業規則違反や契約上の問題になる可能性があります。
副業をするなら、本業の勤務時間と重ならない時間に行えるかを確認してください。リモートワークでも、勤怠記録、オンライン会議、業務の納期などを守る必要があります。
本業と競合する仕事をする
本業と同じ顧客層やサービスを対象にした副業は、競業と判断される可能性があります。副業が認められている会社でも、競合企業での勤務や、同じ分野での営業を禁止していることがあります。
特に、営業資料、顧客情報、業務上知った企画や技術情報を副業に利用することは避けなければなりません。
本業の会社の情報を副業で使う
自宅のパソコンやオンラインストレージを使って働く場合、ファイルの保存先やアカウントを混同しやすくなります。本業と副業で端末、メールアドレス、クラウドサービスを分けるよう求められる場合もあります。
会社の許可なく、社内資料、顧客名簿、営業情報、ソースコードなどを副業に利用してはいけません。
副業によって本業に支障が出る
副業で睡眠時間が不足したり、納期遅れや欠勤が増えたりすると、副業の許可を取り消されたり、勤務上の問題として扱われたりすることがあります。
副業の時間が長い場合は、休日や夜間に無理なく続けられるか、本業の繁忙期にも対応できるかを考えておく必要があります。
雇用される副業と個人で受ける副業の違い
副業には、別の会社に雇用される働き方と、業務委託や個人事業として仕事を受ける働き方があります。会社の規定が「他社での雇用」だけを対象にしている場合もあれば、業務委託やネット販売なども含めて副業と定義している場合もあります。
| 副業の形 | 確認する点 |
|---|---|
| 別会社のアルバイト | 勤務時間、雇用契約、他社での雇用を制限する規定 |
| 業務委託・フリーランス | 競業、秘密保持、会社の信用への影響、稼働時間 |
| ネット販売・コンテンツ販売 | 会社名や業務情報の利用、継続的な事業に該当するか |
| 資格を使った個人業務 | 本業との利益相反、資格や登録に関するルール |
「アルバイトではないから申請不要」とは限りません。副業の定義は会社ごとに異なるため、自分の働き方が対象に含まれるか確認してください。
副業可のリモートワーク求人を選ぶときの確認ポイント
副業を前提に求人を選ぶなら、「副業可」という一言だけで判断せず、次の条件まで確認することが大切です。
- 副業が許可制か、届出制か
- 副業できる曜日や時間帯に制限があるか
- 競合する業種や取引先が定義されているか
- 副業の収入や契約先を申告する必要があるか
- リモートワークの勤務時間が固定制か、フレックスタイム制か
- 副業を理由に本業の連絡や会議へ対応できない時間が生じないか
- 試用期間中も副業が認められるか
求人票だけで判断できない場合は、応募先に「副業の可否」だけでなく、「自分が予定している副業が規定の対象になるか」を質問してください。業務内容を伏せたまま「副業可」とだけ確認すると、入社後に個別審査が必要になることがあります。
結論:リモートワーク求人の副業可否は規定と個別条件で決まる
リモートワーク求人でも副業は可能な場合がありますが、会社によって許可の条件が異なります。判断するときは、求人票の表示、就業規則、雇用契約、予定している副業の内容を照らし合わせてください。
求人票に副業の記載がない場合や「相談可」と書かれている場合は、応募先に副業の内容と稼働時間を伝え、申請や許可が必要かを確認するのが最初の行動です。







