フルリモート求人に転職しても、試用期間中まで必ず在宅勤務できるとは限りません。会社によっては試用期間もフルリモートですが、入社直後の研修や業務確認のため、一定期間だけ出社を求める場合もあります。
判断のポイントは、求人票の「フルリモート」という表現だけでなく、雇用契約書や労働条件通知書、就業規則に勤務場所と在宅勤務の条件がどう書かれているかです。
試用期間も在宅勤務できるかは会社ごとに異なる
試用期間は、採用後に社員の適性や勤務状況を確認する期間です。試用期間だから在宅勤務が禁止される、または必ず出社しなければならないという一律の決まりがあるわけではありません。
一方で、会社が次のような理由から、試用期間中だけ出社を求めることはあります。
- 入社時研修や社内ルールの説明を対面で行う
- 上司やチームメンバーとの関係を作る
- 仕事の進め方やスキルを確認する
- 会社の端末や書類を直接受け渡す
- 在宅勤務を始めるための環境を整える
そのため、「フルリモート」と書かれていても、試用期間中の出社、入社初日の出社、研修期間中の出社が例外として設定されていないかを確認する必要があります。
「フルリモート求人」でも確認したい3つのパターン
求人の表現は、次のように実際の勤務条件と異なる場合があります。求人票だけで判断せず、試用期間の扱いを個別に確認しましょう。
| 求人や説明の表現 | 試用期間中の可能性 | 確認すること |
|---|---|---|
| 完全在宅、フルリモート | 試用期間も在宅の場合がある | 入社日や研修日の出社があるか |
| 原則リモート、基本在宅 | 必要なときに出社を求められる場合がある | 出社の頻度、理由、勤務地 |
| フルリモート可、リモート勤務可能 | 本人や会社の判断で出社が必要な場合がある | 「可」の条件と、試用期間中の適用範囲 |
特に「フルリモート可」は、全員が常に在宅勤務するという意味ではなく、業務や部署などの条件付きで在宅勤務を選べるという意味で使われることがあります。
雇用契約書や労働条件通知書で見る項目
試用期間中の勤務場所を判断するには、勤務場所と在宅勤務の条件を確認します。次の項目を、入社前に採用担当者へ確認してください。
- 雇入れ直後の勤務場所
- 変更の範囲に記載された勤務場所
- 在宅勤務が認められる条件
- 試用期間の長さ
- 試用期間中の研修や出社の有無
- 出社が必要な場合の勤務地と頻度
- 自宅以外の場所で勤務できるか
労働条件通知書などに「勤務地:会社の指定する場所」「在宅勤務を含む」と書かれている場合は、会社が業務上必要と判断したときに出社を求める条件になっている可能性があります。ただし、実際にどこまで出社を求められるかは、契約書の記載、就業規則、会社との合意内容によって異なります。
試用期間中の在宅勤務について面接で確認する方法
面接や内定後の連絡では、「フルリモートですか」とだけ聞くのではなく、試用期間に限定した質問をすると勤務実態を確認しやすくなります。
- 「試用期間中も、勤務場所は自宅で問題ないでしょうか」と聞く。
- 「入社初日、研修期間、OJT期間に出社はありますか」と確認する。
- 出社がある場合は「何日程度、どの勤務地へ行く必要がありますか」と聞く。
- 「試用期間終了後と、試用期間中で勤務条件に違いはありますか」と確認する。
- 回答内容を、雇用契約書や労働条件通知書の記載と照らし合わせる。
確認文の例は、「求人票ではフルリモートと拝見しました。試用期間中も在宅勤務が可能か、また入社初日や研修で出社が必要かを教えてください」です。
採用担当者から口頭で説明を受けた場合は、後から条件を確認できるよう、メールなどで勤務場所と出社条件を整理しておくと安心です。
求人票と面接で説明が違う場合はどうするか
求人票にフルリモートと書かれていても、面接で「試用期間は出社」と説明された場合は、試用期間中の勤務条件が別に設定されている可能性があります。どちらが正しいかを推測せず、出社の期間や頻度を確認しましょう。
一方、求人票や採用時の説明では出社なしとされていたのに、入社後に長期間の出社を求められた場合は、契約書や労働条件通知書、就業規則、採用時のメールを確認してください。勤務場所の変更が契約上どのように定められているかによって、判断が変わります。
条件の説明が一致しないまま入社を決めるのではなく、少なくとも次の点を文面で確認してから判断することが大切です。
- 試用期間中に出社が必要か
- 出社が必要な期間と回数
- 出社先の所在地
- 交通費や宿泊費の扱い
- 試用期間終了後にフルリモートへ移行する条件
出社が難しい人は「フルリモート」の範囲を先に確認する
家庭の事情や居住地の都合で出社が難しい場合は、試用期間中の条件を内定承諾前に確認してください。「基本的には在宅」という説明でも、入社初日や研修だけ出社が必要なら、働き始められない可能性があります。
また、在宅勤務が可能でも、勤務場所を国内に限定している会社があります。海外や実家など、自宅以外の場所から勤務したい場合は、勤務場所の制限、情報管理、税務や社会保険の扱いなどを別途確認する必要があります。
フルリモート求人の試用期間を判断するポイント
フルリモート求人でも、試用期間中の在宅勤務が自動的に保証されるわけではありません。「試用期間も在宅勤務か」「研修や入社初日に出社があるか」「出社の頻度と期間はどれくらいか」を、契約書と採用担当者への確認で判断します。
出社できない事情がある場合は、求人票の表現だけで入社を決めず、試用期間を含む勤務場所を文面で確認しましょう。







